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騒音計は、音の物理的な強さとしての音圧レベルや、その他の音の強さの指標となる数値を測定する機器である。
音圧レベルは、その測定方法によりいくつか分類される。音圧レベルを測定した場合は、どの音圧レベルを測定したのか、明らかにする必要がある。
人間の耳の感度が鋭い帯域の音について音圧レベルを計算する。一般に騒音レベルと言った場合は、このA特性音圧レベルを指す。
A特性よりやや広い帯域の音について音圧レベルを計算する
人間の可聴帯域すべての範囲の音について音圧レベルを計算する。音圧レベルについてなにも注釈がない場合は、通常この音圧レベルを示す。
音として聞こえない、低い周波数の音(振動などとして感じられる)も含めて音圧レベルを計算する。通常はあまり使われない。
音圧レベルは、ある時間内での大気圧の変化幅を2乗して足し合わせ(自 乗積分)、平均して求める。その自乗積分が行われる時間(厳密には自乗積分 区間のexponential減衰時間:時定数)によって分類される。時間的に大きさが変化しない音については、SlowとFastの測定結果に変わりはない。
ゆっくり大きさが変動する音のある瞬間での音圧レベルを測定するときに用いられる
すばやく大きさが変動する音のある瞬間での音圧レベルを測定するときに用いられる
音圧レベル以外にも、騒音計はいくつかの音の大きさの指標となる数値を測定することができる。
音楽や環境音など、大きさの時間変動が激しい音について、ある一定時間内の平均的な音の大きさを物理的に測定するときに用いられる。
ボタン
あるいはスイッチ |
機能 | 測定時の位置 |
A | 測定定数の入力 | Run |
B | マイクロホンへの印加電圧 | 200V |
C | K-Factor を表示 | |
D | 外部フィルタの有無 | Out |
E | 電源スイッチ | On |
0 | ||
1 | 3, 4, 6, 7 のそれぞれのボタンを押しながら
押すと、それぞれの設定を変更できる |
|
2 | 3, 4, 6, 7 のそれぞれのボタンを押しながら
押すと、それぞれの設定を変更できる |
|
3 | 押すと、時間荷重を表示
押しながら 1あるいは2のボタンを押して設定を変更できる |
SLOW |
4 | 押すと、周波数荷重を表示
押しながら 1あるいは2のボタンを押して設定を変更できる |
L |
5 | 押すとアナログメータ表示
もう一度押すとデジタル表示 |
デジタル表示 |
6 | 測定レンジの上限を表示
押しながら 1あるいは2のボタンを押して設定を変更できる |
|
7 | 表示される測定指標を表示
押しながら 1あるいは2のボタンを押して設定を変更できる |
SPL |
8 | 現在の表示窓の状態で停止
もう一度押すと、停止状態が終わる |
|
9 |
1.音場での音圧を測定する場合は、マイクロホン基部を騒音計に差し込み、ネジをしめる。その後、B&K4190マイクロホンをマイクロホン基部の先にねじ込む(図1)(強くねじ込んではダメ)ヘッドホンでの音圧を測定する場合は、人工耳の使用方法を参照して、B&K4134マイクロホンをつける。
2.測定パラメータの設定
現在設定されている K-Factor の値を、ボタンC を押して確認(図2)する。その値が、使用するマイクロホンの K-Factorの値と異なれば、マイクロホンのK-Factorの値を騒音計に入力する。
K-Factor の入力方法
ボタン 7 を押して、目的の測定指標(通常はSPL、音圧レベルを測定)が表示されるかを確認する。
ボタン3 を押して時間荷重を確認する。目的の時間荷重と異なる場合は、ボタン3 を押しながら ボタン1 あるいは 2 を押して設定する
ボタン4 を押して周波数荷重を確認する。目的の周波数荷重と異なる場合は、ボタン4 を押しながら ボタン1 あるいは 2 を押して設定する
ボタン6 を押して測定レンジの上限(FSD)を確認する。予想される最大の音圧レベルより 20dB程度大きい値にセットする。測定中にアンダーレベルの表示が出る(図4)場合は、ボタン6 を押しながら ボタン1を押してレンジを下げる。測定中にオーバーレベルの表示が出る(図5)場合は、ボタン6 を押しながら ボタン2 を押してレンジを上げる。
図4.アンダーレンジ
FSDを下げる必要あり |
図5.オーバーレンジ
(赤丸部分の液晶表示が現れる) FSDを上げる必要あり |
3.測定を行なう
デジタル表示窓に現れる数値(dBSPL)を読み取る。
4.マイクロホンを丁寧に取り外して、片づける。付属品は付属品箱に入れ、騒音計本体といっしょに乾燥器の中に入れる。
付属品の箱を入れる場所 | 騒音計本体を入れる場所 |
左の絵のように、液晶の小さな点が左右に動く、アナログメータ表示になっていると、デジタルの数値表示は止まってしまう。これを見て、うまく測定できないと勘違いしてしまう、あるいは間違った値を測定して記録してしまう、ということがありがちである。このようになっている場合は、ボタン 5 を一度押して、デジタルメータ表示に戻すことが必要。
デジタルメータ表示
知らないうちに、pauseボタン(ボタン8)を押していた場合、表示が止まってしまう。もう一度ボタン8 を押して表示を再開する必要がある。