街のコミュニティの再構築 [東京情報大学] [情報文化学科] [平成25年度卒業研究概要集] [平成25年度ゼミのリスト] [ゼミ学生一覧]
石塚 省二 ゼミ 平成25年度卒業論文
街のコミュニティの再構築
鈴木 啓太
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東日本大震災により、壊滅的なコミュニケーションの断絶を引き起こした。その一方で、震災前は全てがよかったかと思えば、そうでもない。同じく沿岸に近いJR釜石駅に連なるように形成されていた釜石市の商店街は震災前には、釜石を支えた鉄鋼業の衰退と人口の流出、さらに釜石周辺にできた商業施設の影響で衰退していた。浜通り北側の相双地区を代表する商業集積地の南相馬市も、交通網の発達にともない、近隣の仙台市やいわき市・東京方面に食われ、さらに郊外に商業施設が蓄積するようになり、徐々に衰退。震災は、中心市街地が空洞化している現状の中で起きた。震災を機に被災地では店を畳んだ一方、仮設商店街を建て、将来の高台移転への問題もはらむなか、一筋の光のように存在している。これまで苦しんできた空洞化から「再興」されたと言っても過言ではない。このような東日本大震災や台風による被害を受け、そこから立ち直ってきた街は数多くある。しかし、日本の至る中心街やニュータウンなどでは、「中心市街地空洞化」「買い物難民」という逆境に苦しめられている。「街」というと、「住宅や商店が多く人口が密集している所」「商店の並ぶにぎやかな場所」とある。我々が最もイメージしやすいのが、「商店街」ではないだろうか。肉屋さん・八百屋さん・魚屋さんが必ず存在し、日々生きるための人々は食料を求めて集まっている。買うだけではなく、店側と客側とのコミュニケーションも欠かすことが出来ない。私が思うには、最近減りつつある「ご近所付き合い」にも似たようなものだ。さてここで、実際の人口と商店街の数を示し、都会と地方とを比較し、本当の意味での街のコミュニティと中心市街地活性化を考えていきたい。人と人との繋がりとしての「街のコミュニティ」として。