継続的な音楽聴取によるその音楽を用いたリズムゲーム上達への影響 [東京情報大学] [西村ゼミ卒業論文概要集] [年度ごとの一覧]
2022年度西村ゼミ卒業論文
継続的な音楽聴取によるその音楽を用いたリズムゲーム上達への影響

数あるゲームのジャンルの中の1つにリズムゲームというものがある。流れる音楽に合わせて指や腕を使ってタイミング良くアクションを起こし、高得点を目指したり、曲を通して失敗をせず遊びきるなどその遊び方は様々である。リズムゲームに関する先行研究では、リズムゲームを上達する上では最適な腕や指の動かし方が重要だと考え、3Dモデルを用いたお手本モデルを見ながらプレイすることで学習効率を上げ、リズムゲームの上達支援を目的とした研究がある。しかし、その研究ではお手本モデルを使用した練習後の結果と使用しなかった練習後の結果の上達度に大きな差はなく、お手本モデルの有効性が十分に証明出来なかったという研究結果だった。上達支援の為に機器やシステムを使用しないリズムゲーム上達に関する研究の事例は見つからなかった為、機器やシステムなどを一切使用せずにリズムゲームが上達するのかという研究を行った。この研究は、継続的な音楽聴取がリズムゲーム上達に影響しているかを調べることを目的とする。最初に初めて課題曲をプレイした後に、2週間にわたり12回課題曲を聴取し、再度プレイするグループ、2週間にわたり12回課題曲を聴取した後に初めて課題曲をプレイするグループ、最初に初めて課題曲をプレイし、課題曲を聴かずに1〜2週間空けた後に再度プレイするグループの3つのグループに分け、課題曲3曲分の実験をそれぞれ行った。その結果、1回目と2回目の間に課題曲を聴いてからゲームをプレイしたグループは1回目と2回目の間に課題曲を聴かずにゲームをプレイしたグループよりスコアの上昇率が有意に高いとは言えなかった。また、課題曲を聴いた後に初めて課題曲をプレイしたグループは、他の2つのグループの課題曲を聴く前のプレイよりスコアが有意に高いとは言えなかったという結果になった。これらのことから、音楽聴取はリズムゲームの上達には影響がないという結果になった。