SACDとMQAのハイレゾ測定 [東京情報大学] [西村ゼミ卒業論文概要集] [年度ごとの一覧]
2021年度西村ゼミ卒業論文
SACDとMQAのハイレゾ測定

この研究は市場にあるMQAやSACDの音楽規格や音楽フォーマットについて、関連プロモーションに記載されているように、通常のCD音質を超えて、さらにハイレゾ(22kHz以上の音が含まれるか)に達しているかを調べることを目的とする。

実験方法は市場にあるMQAフォーマットの音楽やSACD音楽を再生して録音した得たデータをAudacityでスペクトログラム表示し分析することである。

SACDとMQAの再生音分析結果から、ハイレゾになる音源はSACDの「NAMIDJO」、MQA-CDの「クレオパトラの夢」だと分かった。ほかの音源はスペクトログラムが周波数22kHzを超えていない、また音の強さが一定であり音楽信号とは異なるノイズのような部分が混ざっていることが分かった。

なかでも、SACD音源の多くはスペクトログラムが周波数22kHzを超えず、また周波数22kHz〜30kHzに音が無い領域があり、22kHz以下の音の強さが22kHz以上の音の強さと同期していない状況が分かった。また、50kHz〜96kHzの高い周波数領域に量子化雑音の存在が確認された。MQA-CD音源もスペクトログラムが周波数22kHzを超えず、ノイズのような部分が混ざっている周波数領域がある場合が多いことが分かった。