表は、一般的には、なんらかのデータを整理して見やすくするために使われる。 HTMLでは、それ例外にも、Webページのみばえを制御するために使われる。これ は本来の表の役割ではないが、現状のHTMLにおいて段組機能は標準でないため、 しばしばページのレイアウトを整える目的のために使われる。そして、最近のレ イアウトに少しでも凝っているWebページではほとんど表機能が使われている状 態である。
もっとも単純な表は、1行1列の表であり、下記のようなHTMLによって作成され る。
<table border="1"> <tbody> <tr> <td> 表の内容をここに書く </td> </tr> </tbody> </table>
ブラウザに表示される表は、
表の内容をここに書く |
2行3列の表は、以下のように書く。
<table border="1"> <tbody> <tr> <td> 第1行第1列の内容 </td> <td> 第1行第2列の内容 </td> <td> 第1行第3列の内容 </td> </tr> <tr> <td> 第2行第1列の内容 </td> <td> 第2行第2列の内容 </td> <td> 第2行第3列の内容 </td> </tr> </tbody> </table>
ブラウザに表示される表は、
第1行第1列の内容 | 第1行第2列の内容 | 第1行第3列の内容 |
第2行第1列の内容 | 第2行第2列の内容 | 第2行第3列の内容 |
上記の例の様に、行要素<tr></tr>の中に、列要素 <td></td>が含まれるので、その入れ子構造に合わせて、タグをイ ンデント(書き始めの位置を一定桁だけ右側にずらすこと)をしておくと、HTML文 書を見ただけで、表の構造が分かりやすい
<><><> <><><>表を作る上で、その見栄えに関する代表的なパラメータを示す。
属性名 | 役割 | 値 |
---|---|---|
border | 罫線幅 | 整数値(ピクセル) |
cellspacing | セル間隔 | 整数値(ピクセル) |
cellpadding | セル内容と縦罫線の間の空白 | 整数値(ピクセル) |
width |
表全体の幅 |
|
段組とは、文章を横方向にグループとして分割することを意味する。表は、通常 罫線という線によって、表の要素を区切っているが、この罫線を見えなく (border=0)し、かつセル間の空白の幅をやや広くとることによって、
これは左段の文章です。これは左段の文章です。これは左段の文章です。これは左段の文章です。これは左段の文章です。これは左段の文章です。これは左段の文章です。これは左段の文章です。 | これは中段の文章です。これは中段の文章です。これは中段の文章です。これは中段の文章です。これは中段の文章です。これは中段の文章です。 | これは右段の文章です。これは右段の文章です。これは右段の文章です。 これは右段の文章です。これは右段の文章です。これは右段の文章です。 |
のように、文章を3段組にすることができる。ただし、通常のワードプロセッサ の段組のように、自動的に1段目(左端の段)からあふれる文章を2段目(真中の段) に流し込むことはできない。
表をイチイチ書くのは、タグの数も多く面倒臭いし、インデント(書き始 めの位置を右にずらすこと)に注意してタグを書いて行かないと、HTML文書そ のものから、どのような表がブラウザに現れるかを想像することは難しい。
そこで、WYSIWYGエディタ(ここでは、Netscape Communicator)を使用すると、比 較的簡単に、表の作成が可能である。
Microsoft Excel においては、Excel2000 以降のバージョンより、ワークシート上 で作成した表をHTMLファイルとして出力することができる。
このようにすると、見栄えをかなり細かく、かつ楽に設定して表を作成すること ができるが、IE 以外のブラウザを使ってブラウズすると、意図したとおりの見 栄えは期待できないので、一般性はあまりない。また、Excelによって作成され たHTMLの表は、タグやスタイルが肥大化しており、純粋にHTMLにしたがって作成 した表の何倍ものデータ量となり、ブラウズする際の転送時間もかなり長くなる。
しかし、既に作成されている複雑な表を、Webコンテンツとして再利用するには ラクな手法であるといえる。他の表計算ソフトも似たような機能を持っている。
ここまでに説明したタグのみを使う限り、非常に単純な表しか作成できない。し かし実際には、HTMLにはもっと多くの表作成のためのタグや属性が用意されてお り、それらを使うことによって、より複雑な表作成も可能である。以下に示し たものは、その他の代表的なタグおよび属性である。
タグ | 属性 | 属性の値 | 役割 |
---|---|---|---|
th | - | - | 表の見出し要素(太字で表示される) |
caption | - | - | 表の注釈(タイトル) |
td,th | colspan | 結合するセル数 | 列方向にセルを結合 |
rowspan | 結合するセル数 | 行方向にセルを結合 |
列間距離が開きすぎている表は、左右の項目の対応が取りにくい。また、 多くの行をもつ表の例 このような表は避けるべきである。16:30 東 京 行 JAL 1278 に間に合うバ スは、片町バス停を何時に出発するのか? 表を何度も上下にスクロールして、 すぐには答えられないだろう。見にくい表は、情報を分かりやすく伝えるため の手段という、表の意義をもはや失っている。このような表を見やすくするた めには、