増加包絡波と減少包絡波


 正弦波を鋸状の変調波によって変調した信号と、それを時間的に逆方向から 再生した信号とは、音色が異なって聴こえる場合がある。増加包絡波(図a)で は正弦波の背景音にクリックが重畳しているように、減少包絡波(図b)ではク リックの系列が主に聴こえる。このdemonstrationでは、増加包絡波、減少包 絡波の順に再生される。これらの刺激音の物理的な違いは時間反転のみなので、 そのパワースペクトルは全く同じである。それにも関わらず、異なっているよ うに聴こえるのは、知覚系で時間的に非対称な処理が行われていることを示唆 している。


図a                 図b

sound format : μ-law 8-bit 8kHz au-format
size : 20kbyte

【参考文献】

デモンストレーション作成プログラム (UNIX, csh)


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akira@rsch.tuis.ac.jp