ライトノベルにおける東浩紀の主張の展開とその考察 [東京情報大学] [情報文化学科] [平成27年度卒業研究概要集] [平成27年度ゼミのリスト] [ゼミ学生一覧]
茨木 正治 ゼミ 平成27年度卒業論文
ライトノベルにおける東浩紀の主張の展開とその考察
大鳥 猛

オタク文化に関する、または絡めた論文を読むと東浩紀の著書から引用・参考にされた言説は多い。2001年に唱えられたデータベース理論が現在まで参考にされ続けるのはなぜなのか。データベース理論を唱えた著書『動物化するポストモダン オタクから見た日本社会』(講談社現代新書 2001年)とその続編『ゲーム的リアリズムの誕生 動物化するポストモダン2』(講談社現代新書 2007年)をまとめ、特にライトノベルが関わる議論の助けとなる論述を試みる。ついてはライトノベル制作の視座に立って書かれた『ゲーム的リアリズムの誕生』からデータベース理論をまとめ、そのうえで『動物化するポストモダン』で唱えられたデータベース理論とタイトルの動物化・ゲーム的リアリズムについてまとめる。その後集めた資料をまとめながら東の主張がどういった分野でどう使われているのかを見る。結論として東の理論は本人が望んだように議論の発展を促し、理論自体もそのなかで発展していった。反省として資料をもっと集めたかったこと、全体的に説明文が多く自分の主張をもっと書くべきだった。