解像度と音がゲーム作品の印象に及ぼす影響 [東京情報大学] [情報文化学科] [平成26年度卒業研究概要集] [平成26年度ゼミのリスト] [ゼミ学生一覧]
西村 明 ゼミ 平成26年度卒業論文
解像度と音がゲーム作品の印象に及ぼす影響
棟方 愛

オーディオ・ビジュアル(AV)素材では、画面が大きくなると迫力が増すことが分かっている。昔のテレビ画面は小さかったが、現在は画面が大きくなったため解像度によって見え方が変わってきた。では、大画面においてゲームの解像度を変更した場合ではどうなるのだろうか。ゲーム作品は実際に体験するものであるため、大画面において解像度が異なるとまた違った印象評価になるのではないか、またAV素材では、音、音楽の有無によってゲーム自体の印象がどのように変わるのだろうか。という疑問を本研究により調査した。

本研究の目的は、テレビゲームの再生画面の解像度や音楽の有無により、ゲーム作品の印象や評価にどのように影響するかを比較して調べることである。調査対象は東京情報大学に在学する学生である。実験には、プレイステーション3で遊ぶことができる、異なるゲームジャンル作品のまとまりのいい部分を用いた。実験に用いたゲーム素材は、AFRIKA、スーパーストリートファイター?、塊魂TRIBUTE、みんなのGOLF6、初音ミク‐ProjectDIVA-F、である。各ゲーム素材の映像および音楽を、高画質+音あり、高画質+音なし、低画質+音あり、低画質+音なしの4条件でプレイし、被験者に評価用紙で評価してもらった。

その結果、解像度の違いより音の有無のほうが、ゲームを変えることがわかった。解像度を高くする、あるいは音のある時の方が、ゲームの印象がよりポジティブになることが分かった。一方で、塊魂の場合は、低解像度+音なしより高解像度+音なしの方が貧弱な印象になった。これは、映像がにぎやかで明るい雰囲気であるために、逆に低解像度音がないことで貧弱感が引き立ったのではないかと考える。また、スパ?の場合は、+音ありのほうが高解像度+音ありより迫力があると評価された。この理由はよく分からない。一方で、ゲームのスコアによってゲームの印象が変わるかも知れないことを今後は考慮すべきであろう。