パッケージには商品を保護する最も重要な機能が備わっているが、文字やイラストで商品名を記載したり、原材料や賞味期限を表記したりといった情報提供機能も持っている。パッケージには企業が消費者に伝えたいメッセージが示されており、我々もその情報をもとに商品を購入しているといえる。パッケージはそれほど我々の日常に密接している。一体そのパッケージの情報発信にはどのような効果があるのか。
本論では、パッケージを情報伝達機能の観点から分析した。パッケージはもともと商品を保護する目的として用いられてきたが、後に商品の内容を伝えるための図像といった視覚的情報としての機能も付されるようになった。さらに商品の成分や分量の表示といった詳細な内容の情報も加えられるようになっていった。情報発信機能としては、その商品が一体何なのか、それを示す自己主張的情報が重要であり、パッケージそのものが広告的機能を持つようになったといえる。そして成分表や内容量に加え、消費期限や商品の使用方法などの消費者の安全にかかわる情報を伝達する役割も備わるようになった。商品を購入する判断は、最終的にはこれらの情報に委ねられ、パッケージは我々の生活に密着した情報発信として重要な役割を果たしているといえる。