情報社会における社会病理に関する基礎研究-インターネットゲームにおける依存をめぐる問題- [東京情報大学] [情報文化学科] [平成25年度卒業研究概要集] [平成25年度ゼミのリスト] [ゼミ学生一覧]
圓岡 偉男 ゼミ 平成25年度卒業論文
情報社会における社会病理に関する基礎研究-インターネットゲームにおける依存をめぐる問題-
大野 香織

現代日本は、パソコンや携帯電話などの普及により情報社会と化している。それに伴ってインターネットが一般家庭でも手軽に利用することが出来るようになり、利用者が増加し利用頻度も高くなっている。このようなインターネットの普及により、インターネットを介したゲームも開発され、一般家庭で楽しまれている。それが今回の主題に関連するネットゲームである。

このようなネットゲームをする人の中には、ネットゲームに執着しすぎてしまいネットゲームに一日の大半を費やしてしまう人も現れた。このようになってしまった人の中には、ネットゲームの仮想現実にのめり込み、寝る間を惜しんで何時間でも連続してネットゲームを行う者もある。これをネットゲーム依存症と呼ぶ。

本論ではこのようなネットゲーム依存症について、対象を若者に限定し「コミュニケーション」「依存症」の2つの観点から分析した結果、「インターネットの普及による若者の対面での人間関係の希薄化」「現実世界と仮想世界とのギャップの大きさ」の2つからネットゲームの人間関係に依存する若者が分析できた。このことから、若者は対面でないコミュニケーションであるネットを介したコミュニケーションに依存してしまう傾向にあること。現実世界と仮想世界とのコミュニケーション満足度の差の2つの要因がネットゲーム内の人間関係に依存してしまう原因なのではと推測した。このようなネットゲーム依存症問題を解消するには、まずこのようなインターネットの普及による病理現象への理解を広める事が情報社会と化した日本における今後の課題といえるのではないだろうか。