日本人の宗教観とクリスマス [東京情報大学] [情報文化学科] [平成25年度卒業研究概要集] [平成25年度ゼミのリスト] [ゼミ学生一覧]
柴 理子 ゼミ 平成25年度卒業論文
日本人の宗教観とクリスマス
原田 祐輔

12月25日にクリスマスのお祝いが行われる事はもはや一般常識といっても過言ではない程、現代日本でも取り上げられる。クリスマスはキリスト教の教祖である「イエス・キリスト」の生誕祭として祝われており、キリスト教徒にとっては年内でも指折りの大切な行事である。にもかかわらず比較的にキリスト教徒の少ない日本においてクリスマスが一般化していることに疑問を感じる。また日本で行われるクリスマスは海外のクリスマス行事とは少々違い、家族ではなく恋人と過ごす、クリスマスセールを行う、子供達にとってはなぜかは知らないけれどサンタクロースからプレゼントを貰ことの出来る日という具合に海外のクリスマスとは少々異なった印象をうける。ではなぜ日本においてクリスマスというイベントが一般化したのか、また独自の変化をしていったのかを本稿では歴史的な背景と国民性から考察していく。日本の中でクリスマスは明らかに変化していった理由として本稿では時代背景、国民性、企業による営業戦略の3点が大きな要因であると結論をだした。もともとは宗教的な行事だったクリスマスはそれにあやかって行われる商業的なイベントになり、熱心なキリスト教徒には理解しがたいものかもしれないが、人々に浸透している点から考えると現代日本において必要なものだということもわかる。今後、日本において今後キリスト教に限らず宗教がどのような意義を持つのかに注目していきたい。