本研究では、夏の風物詩とも言える風鈴を季節や場面を問わずに使用できる装置を設計した。
音源はサンプリングした鈴のものと加算合成した鐘の音源を使用している。これらの音源を再生するために外受けと舌と呼ばれる金属を用意し、風を受けた時や手で触れた際など、二つの部品の接触での通電をトリガーとする。そしてArduinoを介して、PureDataによって構成されたプログラムデータが発動する設計である。
サンプリングした音源は複数の音源をランダムな順番で再生する。音源はその都度変更が可能であり、最大で3つまで併用できる。
加算合成した音源は自身で設定した音高をランダムで再生するプログラムである。音高は6段階で調節可能で、音の減衰も調節することができる。
その結果、一般的な風鈴では不可能な、見た目とはかけ離れた音を選択することができるデジタルらしい風鈴が作成できた。