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伊藤 敏朗 ゼミ 平成25年度卒業論文
ドラマ『スキマ時間』の制作
山本 悠太
大谷 裕貴

この作品は、卒業を控え、暇を持て余している大学生3人のある日を描いた青春ドラマである。

アキラとハルトは卒業に必要な単位を取り終え、内定も獲得して卒業式を待つだけである。大学に行き、同じように暇にしていた女子学生・ミライと会ってキャッチボールをする。ミライが「こんな遊びが出来るのは今だけ」と呟く。アキラはそこにミライの寂しさを感じとり、「海へ行こう」と提案する。波打ち際で遊ぶアキラとハルト、2人を見守るミライ。アキラは海に向かって「卒業したくない」と叫ぶ。

本作にドラマチックな展開はおこらない。大学生から新社会人になるまでの「スキマ時間」を、ただ無為に、そして心豊かに持つ事ができるのは今だけだという彼らの想いを描き出したいと思った。撮影前に入念なロケハンをおこない、経験豊富なゼミ生に撮影を担当してもらった。出演者は脚本を読み込み、万全な役作りで撮影に臨んでくれた。全員で意見を交わしつつ撮影を進め、撮影現場でも自然な言いまわしの台詞に変更していった。その結果、現実の日常をそのままカメラに収めたかのようなリアルな演技となり、何でも言い合える仲の良い学生たちの姿を表現することができた。

録音が上手くいかなかったカットがあること、天気が度々変わり場面のつながりが不自然になった個所があることなどは反省点だが、キャスト・スタッフの全員が自らの役割を最後まで果たしたことで、作品全体としては満足すべきものができたと考えている。