このドラマは、アパートの一室で、3人の男子大学生が交わしている会話の映像の上に、さまざまな効果を加えて構成したものである。
買い物から戻った3人が部屋でくつろぎ、まとまりのない話しを始める。クリスマスのこと、彼女のこと、卒業旅行の計画、在学中の思い出。脈絡のない会話の内容が、「がらくた」というタイトルの意味するところだが、彼らにも悩みはある。卒業を控え、学生のままでいたい気持ちと社会人として働かねばという気持ちとの間の葛藤がその底にある。
この場面に、AfterEffectsで作成したモーショングラフィックスやアニメーションを合成して、彼らのとりとめもない会話を視覚的に面白く表現してみようと試みた。この表現方法は、インターネットのYouTubeで公開されている、「WAGOM "minicom"」という作品にインスパイアされたものである。
表現上では映像だけでなく効果音などにもこだわり、映像とグラフィックスの一体感が出るよう工夫した。自身の技術不足により、思い描いたような表現ができなかった箇所があったのは、深く反省する点である。「WAGOM "minicom"」の表現レベルには至らなかった点が多々あったので、さらにモーショングラフィックス等による表現方法を勉強し、今後の制作に活かせるよう努めたい。
脚本の遅れから、提出期限の間際まで撮影することになってしまった。キャストとスタッフを他ゼミの友人にも協力してもらって完成にこぎつけることができ、感謝している。今回の制作を通じて、改めて映像制作の難しさを学ぶとともに、仲間の大切さを知ることができた。