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伊藤 敏朗 ゼミ 平成25年度卒業論文
ドラマ『カテゴリー』の制作
川名 孝太郎

本作は、「カテゴリーバトル」というものに巻き込まれた主人公が、その戦いの過程を通じて自らの存在を見つめ直していくという物語である。

主人公の大学生・井上鷹一は、ある日、友人の早瀬が伊坂という男に襲われ、消滅してしまうという事件を目撃し、この世界では「カテゴリー」と呼ばれる能力をもつ者どうしが互いの生存を賭けて戦っていることを知る。鷹一が自分の携帯電話にかかってきた不思議なメッセージを読むと、携帯電話がナイフへと変化する。自らも「鷹」のカテゴリーに属することを知った鷹一は、その能力をもって早瀬の仇である伊坂に戦いを挑む。その一部始終を暗い部屋から見つめる謎の集団。辛くも伊坂に勝利した鷹一は、人間や生命の存在とは何なのかを次第に理解していくことになる。

本作が描こうとする世界観の構想は遠大なもので、全体で3部構成となっているうちの第1部を今回は映像化した。本作の設定や伏線が後輩たちの卒業制作として引き継がれることを願っている。本作の制作を通して、映像作品は多くの仲間の協力なくしては作り上げることができないということを痛感した。