ノイズキャンセリングヘッドホンにおける騒音低減効果の比較と、測定方法の確立 [東京情報大学] [情報文化学科] [平成25年度卒業研究概要集] [平成25年度ゼミのリスト] [ゼミ学生一覧]
西村 明 ゼミ 平成25年度卒業論文
ノイズキャンセリングヘッドホンにおける騒音低減効果の比較と、測定方法の確立
平形 大樹

平成23年度卒業・大木佳奈さんの『ノイズキャンセリングヘッドホンおよびイヤホンにおける騒音低減効果の測定』を参考にし、ノイズキャンセリングヘッドホンンのノイズキャンセリング機能はどの周波数帯域で効果的に働いているかを比較・評価し、再度実験しても同じ結果が得られるかを検証する。

過去の実験結果と比較していくため、実験環境に変化が出てはならない。そのため、過去の研究に使用された2種類のANCヘッドホンを使用し、音源も過去の実験で使用された、純音、ピンクノイズ、ホワイトノイズ、地下鉄内の音、そこに新しく人ごみの音を加えて騒音低減効果を測定した。スピーカーから音源を再生し、ダミーヘッドを使用して録音した音をPCで分析した。得られたデータから、ノイズキャンセリング機能の騒音低減効果が過去の実験結果と、どれだけ一致しているかをグラフにより比較した。

過去の研究では、Sony製ヘッドホンが4つのどの測定音源でも低減効果が高く、Pioneer製ヘッドホンは4つのどの測定音源でもANC機能の強い効果が見られなかったとされていた。可能な限り実験方法の再現を試みた結果、ほとんどのデータが過去の研究結果と似た形のグラフになり、今回から新たに加えた人ごみの音でも、Sony製ヘッドホンの方が高い低減効果の結果を出した。しかし、過去の実験結果と比較した際に、Sony製ヘッドホンを使用した純音での実験結果で、騒音低減効果が最大で12dB強く出たものや、2dBほど弱く出たものがあり、実験方法や機材の変更など、改善点があるとわかった。