異なった発展歴史や社会生活を経験してきた各国民及び民族は、異なった価値観や思考様式を持っている。日本人はマイナス的な思考様式を持つものの、中国人はプラス+マイナス的な思考様式を持っていると言える。
言語は文化を背負った存在である。各言語に特有なものが存在するのは、その言語を使う人々は特有な文化の背景を持っているからである。また、各民族の思考様式は言語の構造を通じて表われている。したがって、言葉が民族文化を区別する重要な要因であると考えられる。中国語と日本語の言語表現の特徴を通して、それぞれの国の文化的背景を窺い知ることができる。
本論文では、中国語と日本語の言語表現の相違点を分析することによって、中国文化と日本文化の違いを究明することができると考えられる。また、敬語や言語表現の明確さや客観性などの側面から、中国語と日本語の相違点および中日文化の相違点を検討してみたい。