今日、私達はたくさんの商品やサービスに囲まれ、それを購入し利用することで生活している。
この、「商品・サービスに対価を払ってその便益を受けること」を「消費」と呼んでいる。私達が消費する商品は食品や日常生活の必需品であったり、高額な車や家であったり、モノではないサービスであったりとさまざまである。これらは経済的に余裕さえあれば、なんでも自由に利用することが出来る。
ある調査によると日本では女性が消費全体の約8割を占めていることが判っている。この「女性」が消費の中心となっている現状は、どのように誕生し現在に至っているのだろうか。なぜ消費の大半を女性が決定しているのだろうか。私はこの現状に対して疑問を持ち、このテーマについて研究しようと考えた。
本論文では、現在の消費社会の特徴を捉えながら、日本社会における消費生活の発達の歴史を振り返り、その中でも特に女性に注目し、男性とどのような違いがあったのかについて捉えて行きたい。また、諸調査をもとに、女性がどれほどのものを消費し、なぜ消費において男性を差し置いて主たる存在に位置しているのかについても考えて行きたい。