現在、モーションキャプチャが普及し始め、自宅でも手軽に且つ安価にモーションキャプチャを使えるようになってきた。非常に高価な機材を使い、専用のスタジオでモーションキャプチャをしていた頃に比べると数年で驚異的なスピードで進化を遂げているのである。以前は3D動画やゲームの登場キャラクターのモデルにモーションを付けるというのが主な使い方であった。特に現代の映像制作においてコンピュータグラフィックス(CG)の活用が可能になったのは、映像の描画(レンダリング)技術のみならず、モーションキャプチャによるリアルな人体動作の取得技術による貢献が大きい。また映像分野のみならず、人体の運動分析やリハビリテーション、ヒューマノイドロボットの動作、車や住宅機器のユーザビリティ評価を、医療現場や伝統芸能、民族芸能の継承等に利用されたりと、その応用範囲を急速に拡大しつつある。このようにモーションキャプチャは現代においてインターフェースとして重要性がますます大きくなっているのである。
本論文では、今なお進化を続けているモーションキャプチャ技術の現在を振り返り今後の発展可能性を考察した。