近年新しい空間演出技術『プロジェクション・マッピング』が注目を集めている。もともと『投影物に合わせて映像を映す』というアイディアはかなり古くからあったが、この技術が『空間演出』として注目され始めたのはごく最近のことである。とりわけ3DCGソフトの性能が格段に向上しはじめたのは2000年代に入ってからのことだが、日本でプロジェクション・マッピッグがメディアで広く取り上げられるようになるのは2010年以降のことである。
本論では、プロジェクション・マッピング技術のこれまでの展開について述べ、自分でも簡単な作品を制作するとともに、現在、エンターテインメントとして注目を集めている先進的な事例をあげて、この技術の現状と今後の可能性について考察した。