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安岡 広志 ゼミ 平成23年度卒業論文
デジタルサイネージについての一考察
冨樫 塁

本論文では近代情報提供技術の先駆けである「デジタルサイネージ」について、この技術がどのようなものなのか、今後の情報社会にどのようにかかわっていくのかをアンケートなどを用いて考察したものである。まず、デジタルサイネージとは何かを語る前に、情報提供としての「広告媒体」について、様々に展開されている媒体の変遷について触れ、情報化によってデジタルサイネージが登場した経緯などを述べる。

インターネットが日常に浸透した現代において、マスコミ四媒体とは違い、パソコンなどから情報の取得者が、自分の必要な情報を自らの手で選択できるようになったことによって、情報提供の形態も変化していった。

デジタルサイネージとは、インターネットを介して街角、交通機関、デパート、我々の生活の中様々な場所でディスプレイ、スクリーンなどでリアルタイムに更新、提供していく新しい広告であり、近年急速に普及した新しい広告媒体である。

実際にデジタルサイネージの各企業による利用形態を例に挙げながら、現在普及しているものを紹介し、今後いろいろな方面で利用されるであろう展開、そこから見えてくるデジタルサイネージたる課題をそれぞれ推測した。

課題として浮き彫りになったのは、情報提供の場であるロケーションの選択、広告媒体故に、情報取得者との接点が第一に挙げられるため、設置場所の選択を間違えては効果を上げることは出来ないのである。二つ目が機材などのコストである、コンテンツ提供先との契約や機材の維持費など金銭的コストがどうしても付いて回ることになる。

では実際に利用者の認知度は、利用度はどの程度のものなのか、アンケートによって調査を実施したところ、その結果から、名称自体の既知率は低かったが、存在の認知度は高かいということがわかった。利用度については決して高いとは言えないものの、従来の広告よりも訴求力が高く、注目されているということが判明した。

これらの結果をふまえ、分析を行い、これからのデジタルサイネージの展開とその行く末を推測し本論をまとめ、結論とする。