本研究では卓球の基本的打法であるフォアハンドドライブ、フォアハンドカット、バックハンドカットのフォームがどのように行われているのかを観察した。被験者は卓球経験歴約6年のシェイクハンドで右利きの東京情報大学男子学生1名を対象にした。
被験者に縦1m38cm×横1m57cm×高さ1m70cmの実験エリアで3つの打法をスイングさせ、そのフォームを撮影し連続写真にした。さらに、2方向から撮影した映像からデジタイズし三次元座標を算出するDLT法を用いて身体各部の三次元座標を算出し3DCGにした。それらのフォーム観察、ラケット先端速度、重心移動、右膝と右肘の角度を比較分析した。
結果として、フォアハンドドライブでフォワードスイング開始時から、腰を右から左へ回転していたり、フォアハンドカットで重心高さはフォワードスイング開始時約85.7cmで、インパクトポイント時約81.9cmで、約3.8cmインパクトポイントに近づくと同時に重心が低くなっていたり、バックハンドカットでフォワードスイング開始時右膝が約139.6 度から、インパクトポイント時約127.6度に屈曲していたり、フォームの特徴は専門書に書いてある事と同じだった。卓球の専門家が教本の中で解説しているような事を被験者は実践し打法を行っていたと思われる。