本研究は色彩情報からの音変換によって、視覚障害者の方のために社会や日常生活に上でのサポートとなりうるためのシステムを作成するのが目的である。

その一例として、自然環境図を取り上げてそれを音によって表現して識別、理解をしてもらう方法を検討した。

その際、色の色彩情報をRGBの割合で表現し、RGBそれぞれに色と対応した自然環境音のサウンドを割り当て、それらの比例に応じてミキシングして再生する方法を考えた。再生される音については、どのようなミキシングでも不快音になる事なく色を聞き分けられる様な組み合わせにする。

実験には、PureDataというビジュアルプログラミング言語を使用し、組み込まれている画像処理ライブラリであるGEMに画像を取り込み、その画像のRGB値に応じて音データを割り当てる。音は画像上にマウスカーソルを合わせる事で再生させる。

今回は夏の川原をイメージしたサウンドを複数の人に聴いてもらった結果、全員から不快を感じる事なくイメージ通りの自然環境を認識できたという結果が出た。このことから、音変換による識別が可能ということがわかった。