本論文の目的は聴覚情報を活用した児童向け地図教育用教材の検討である。聴覚情報を組み合わせることで教材としての役割を高めることができる。また、様々な音を鳴らすことで児童の興味を引くことができ、楽しみながら学習できるものとした。
PureDataとはコンピュータ音楽のためのソフトウェアとして開発された視覚的なプログラミング環境のことで、ディジタル信号処理に強いという特徴を持っている。このプログラミング環境を使い教材ソフトを作成する。
本論文では二つのプログラムを作成した。一つは地図に塗られている色情報を読み取り、出力させるプログラム。もう一つはマウスカーソルを使用してディスプレイ上にある地図の位置を検出するためのプログラムである。
二つのプログラムを併用したことは読み取れる音が二つに増えたということである。よって音が賑やかになり、より児童が学習に意欲できるものとなった。しかし、音が複合することになり、聞き取り難さも増すこととなった。今後の課題は読み取った音を聞き取りやすくするために音の調整をしていくことである。