音楽に合わせてLEDを点灯させるスペクトル・ビジュアライザを設計した。スペクトル・ビジュアライザとはスペクトル成分を可視化するものであり科学的な分析にも有効であるが、ここでは音を視覚的に楽しむ事を目標とした。その基本構成は複数のバンド・パス・フィルタを並べ、その出力値によってそれぞれのLEDの明るさを制御するものである。
音のデータ分析に関する部分にビジュアル・プログラミング言語であるPure Dataのパッチを使用し、LEDの点灯電圧出力の制御にはフィジカル・コンピューティング・ボードのArduinoを用いた。
開発したパッチには要所に数値を変更する事のできるスライダーを設けて、パラメトリックに変化させるプログラムとした。そして実験により音楽によってLEDの点灯を最適な状態に保つ事ができた。そのための音圧レベルやレンジの最適な選択方法が明らかにした。これはVU(音圧)メーターを目安として使い、スライダー等でレベルやレンジといった数値を変更すれば、様々なジャンルの曲に対応できる。
実験では主に電子音を用いた曲や、ロック、オーケストラというジャンルの曲を使用した。実際に使用した音楽のジャンルの種類は多くは無いが、作製したビジュアライザはレベルやレンジといった数値を変更できるという利点を持っている。したがって、どのような音源に対してもきちんと数値を合わせさえすれば問題なく動作するはずである。