文化系女子の総合研究〜女性向け雑誌から読み解く現代女性のすがた〜 [東京情報大学] [情報文化学科] [平成22年度卒業研究概要集] [平成22年度ゼミのリスト] [ゼミ学生一覧]
中島 淳 ゼミ 平成22年度卒業論文
文化系女子の総合研究〜女性向け雑誌から読み解く現代女性のすがた〜
高橋 聡美

女性誌の棲み分けがどうなっているのか俯瞰する目的で、できるだけ多くの女性誌を図に入れて女性誌マッピングを作成してみた。不十分な点もあるが、これ以上、図を単純化するのは厳しい。なお、○○系という表記は便宜上付与しているものも中にはあり、一般に使用されているものばかりではない。

図は左上がモード文化圏(流行受容度高め+アート)、左下がオシャレ文化圏(流行受容度高め+かわいい)、右下が服装文化圏(流行受容度低め+かわいい)、右上が服飾文化圏(流行受容度低め+アート)となっている。近くにある雑誌は似たようなテイストになっている。(eggとMORE、nonnoとRanzukiのような例外もある)

ストリート系ファッションの最近の動向としては、90年代の後半に起こった裏原ブームの中心であったが、最近衰退しているといわれている「お洒落っ子」系。90年代が最盛期ではあるが、今でも続いている。最盛期に比べると、お洒落っ子系は現在それ以外にかなりの人が流れていった感がある。それでもかなりのお洒落っ子が、まだまだ存在する。これは音楽の趣向の多様化とともに、お洒落っ子のファッションも多様化してきている。

他に特筆しておく点としては、ストリートの一派として10代・原宿を中心に、ゴスロリ人気が出てきた事があげられる。ヴィジュアル系ブームは衰退しつつあるが、その流れを受けるゴスロリファッションの人気は留まることを知らない。マンガ「NANA」の人気も手伝い、しばらくは勢力を拡大し続ける勢いがある。みんな横並びの日本人の没個性ファッションに対抗しようとしているのか、ゴスロリの彼女たちは、とても自己主張が強い個性的なファッションである。どこまで勢力を伸ばすのか今後も注目される。