1971年(昭和46年)に放送を開始した「仮面ライダー」。当初は子供向けに作られたヒーロー番組であったが、2000年(平成12年)に放送を開始した「仮面ライダークウガ」からの平成仮面ライダーシリーズは絶大な人気を誇っており、子供から大人まで、男女問わず幅広い年齢に支持される番組へと成長している。
なぜここまで成長できたのか、どういうところに惹かれるのか、その秘密について追求したところ、制作者の思惑が幾つか見えてきた。
その中でも重要と思われる部分が、時代の変化に順応する事である。昭和時代の子供と平成時代の子供では、考え方や認識に違いがある。例を挙げると、昭和時代の子供は、戦闘と言えば素手での格闘戦を好む傾向があり、武器を使った戦闘は好まれていなかった。このことから、昭和仮面ライダーシリーズでは自分専用の武器を持つライダーは少ない。変わって平成時代の子供は、剣や銃など武器を使用した戦闘に格好良さを求め、素手での格闘戦だけでは満足できない傾向にある。これにより、平成仮面ライダーの半数以上が自分専用の武器を所持している。
時代に合わせた構成は視聴者をより夢中にさせることができ、視聴率の向上、関連商品の売上上昇など、プラス面へと働く好循環が見られる。