この作品は、関東ICT推進NPO連絡協議会が主催する「わがまちCMコンテス」に応募するために制作したものである。このコンテストは、自分が住む街の良さを30秒のビデオCMにまとめて伝えるという趣旨のイベントである。
今年度のコンテストに向けて、私は、流山市を舞台に2作品、我孫子市を舞台に1作品、計3本の30秒CMを制作した。
1本目は、「おおたかの森ショッピングセンター(S・C)」をとりあげた作品である。「おおたかの森S・C」は、つくばエキスプレスの開通にあわせてオープンした、流山の新しいホットスポットである。30秒の映像の中に、S・Cの外観と内部の風景をまとめ、ショッピングが出来、食事も楽しめる楽しいスポットとして紹介した。この作品の取材に際しては、S・Cの広報部の方と一緒に館内を回った。これはS・Cの規則によって、撮影を避けなくてはならないテナントや商品があるためで、いきおい来場者の人通りなどのショットを中心とせざるを得なかった。この作品には、『ホットな流山』のタイトルをつけて、「わがまちCMコンテスト」に出品した。
2本目は、流山市内にある「近藤勇陣屋跡」をとりあげた。甲州勝沼の戦いに破れた新撰組の近藤勇らが、ここ流山で体制を立て直し、最後の闘いにいどんだという歴史ゆかりの場所である。作中では、陣屋跡を色々な角度から撮って紹介しようとしたが、あまり代わり映えのしないショットしか撮れず、コンテストへの出品は見送った。
3本目の作品では、我孫子市の手賀沼を紹介した。手賀沼と周辺の観光スポットなどを紹介したが、手賀沼は複数の市をまたぐ湖沼であることから、我孫子市のCMというポイントに絞りこむことができず、出品は見送った。
こうして、1本目の『ホットな流山』のみが、コンテスト出品作品となったが、入選は果たせなかった。
3本の映像作品の制作を通じて、リサーチの大切さを痛感し、想像と現実は違うものであることが分かった。このような制作活動を行い、コンテストに参加することによって、少しでも地域社会の役に立てたとすれば幸いである。