野球における外野手の送球動作の時間分析 [東京情報大学] [情報文化学科] [平成22年度卒業研究概要集] [平成22年度ゼミのリスト] [ゼミ学生一覧]
石井 政弘 ゼミ 平成22年度卒業論文
野球における外野手の送球動作の時間分析
斉藤 友彦
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本研究では、外野手の送球動作について以下の3パターンを比較した。1)「打球に対して、落下地点の3〜4m後ろから勢いをつけて捕球し、その勢いを利用して送球する(理想パターン)」2)「打球に対して、落下地点にすぐ入り、捕球してから助走し送球する(スタンディングパターン」3)「打球に対して、目測を誤り、落下地点よりも前進してしまい、背走しながら捕球して助走、送球する(背走パターン)」である。A捕球からリリースまでの時間とB捕球から内野に帰ってくるまでの時間に違いがあるのか検証した。被験者は野球経験11〜13年の大学生3人で行った。ホームベースからレフト方向に60m離れた所に2m四方の枠をつくり、そこに被験者を立たせ捕球、送球動作を行い、2塁と3塁をつなぐ線を通過するまでをハイスピードカメラで撮影し、時間を計測した。3パターンの送球動作を比較してみると、「理想パターン」がA、B両方とも「スタンディングパターン」「背走パターン」よりも速いという結果がでた。「理想パターン」は捕球前に勢いをつけておくため、スムーズに送球動作に移れるのに対し、「背走パターン」は捕球する際に体勢を崩してしまうため、体勢を立て直してから助走、送球に移るためA、Bの時間が遅くなってしまったと思われる。