築地市場について [東京情報大学] [情報文化学科] [平成22年度卒業研究概要集] [平成22年度ゼミのリスト] [ゼミ学生一覧]
乾 照夫 ゼミ 平成22年度卒業論文
築地市場について
並木 智哉

「築地」という言葉はもともと、沼や海を埋め立てて「築」いた土「地」であるとされている。築地市場の正式名称は「東京都中央卸売市場築地市場」といい、東京都の管理下のもと、水産物を480種類、青果物でも360種類を扱う。特に水産物は世界最大の扱い量を誇っており、マグロをはじめとした旬の魚が世界各地から日々運び込まれ、取引されている。銀座や再開発で賑わいを見せる汐留にもほど近く、ビルが乱立するなかに突如として現れる巨大要塞のような築地では、「魚河岸」の活気と威勢がほとばしり、日々喧噪に溢れている。

築地市場には場内市場と場外市場がある。プロの料理人が毎朝買いに訪れ、飲食店街の「魚がし横丁」があるのが場内市場、かつお節、昆布、調味料などの専門店など小売りをしている店が並び、一般客が多いエリアが場外市場。場外市場にも寿司やラーメンなどの飲食店も多数ある。この場内市場と場外市場を総合して、築地市場と呼ばれている。

かつては買い出しの料理人や小売りの鮮魚店などプロの聖域だった築地市場。しかし、現在ではさまざまなメディアでも紹介され、一般客にも馴染み深い「食」の街としてすっかり定着した。「寿司」をはじめとした河岸の食事から、有名料理人も御用達の「極上の食材」まで、食にまつわるありとあらゆるものが築地には集まっている。