今のMr.Childrenの存在理由について-2つの変化と複数の外的要因- [東京情報大学] [情報文化学科] [平成22年度卒業研究概要集] [平成22年度ゼミのリスト] [ゼミ学生一覧]
乾 照夫 ゼミ 平成22年度卒業論文
今のMr.Childrenの存在理由について-2つの変化と複数の外的要因-
江本 慎平

Mr.Children。誰もが知っているアーティストである。

彼らは15年以上も第一線で「記録」と「記憶」の両方に残る音楽を作り続けている。時代と向き合ったサウンド、恋から愛へと変化する歌詞、圧倒的にパワフルなメロディ。その音楽の「質」も年々深みを増し、反戦や自然環境保持を訴えるメッセージもまた、関心を集め続けている。

私は大学生になってMr.Childrenの音楽性に対して強い興味を持ち始めた。これは2007年のコンサートに行ったのが大きな要因である。このコンサートは、人の心を動かす音楽の力を肌で感じ、歌うこと・音楽の存在とは何かを考えさせるものであった。このことから、心が動いたのはあまりにもその存在すべてが魅力的だったからなのではと考え、今の魅力ある世界観を持ったMr.Childrenが存在するのはなぜかという疑問を抱いたことより、今のMr.Childrenの存在理由を明らかにすることをテーマとした。この存在理由を明らかにする上で、「変化」に注目した。つまり、今のMr.Childrenというその場所に辿り着いたのは、そこに至るまでにさまざまな変化を繰り返したからなのではと考えたからである。

これらのことを踏まえて、活動の歴史と多くの楽曲からグループとしての色合いの変化や、世界観の変化を汲み取り、さらにこの変化たちと今のMr.Childrenの存在理由を語る上で必要不可欠な要因(プロデューサー、リスナーについて)から今のMr.Childrenの存在理由を導き、そして、存在理由から将来像まで考察していったものが本論文である。