本研究では、ひとつの作品が、触れる媒体によってどのように伝わり方が違うのかを研究する。
ドラマや映画の作品は大概、既存小説作品の映像化、既存漫画作品のアニメーション化や実写化、オリジナル脚本による作品に分類される。既存作品が映像化される場合、ほとんどは、その作品の売上が良いこと、『直木賞』や『本屋大賞』などの受賞作であること、もしくは、その作品が映像化しやすいことが理由として挙げられる。また、オリジナル脚本による作品は、近年、制作会社や放送局の放送外収入として、小説化やシナリオブック化される傾向がある。つまり、ひとつの作品に触れる機会が広がっており、人によって、作品に初めて触れる媒体も換わってくるのである。そこで私は、初めて触れる媒体の違いで、作品の解釈がどう変化してくるのかが気になり、本研究をすることにした。
本論文では、第一章に本研究に至った動機と内容。第二章に文字認識について。第三章に実在作品を用いた分析の内容及び結果。第四章に本研究のまとめとする。