Blu-rayはDVDの5倍以上の記憶容量を持ち、DVDよりも更に鮮明な映像を、しかも長時間記録できるのが特徴である。地上デジタル放送開始をきっかけに、テレビが液晶やプラズマの大画面に移行する中、Blu-rayは録画した番組や市販の映像ソフトを見るための必需品になるであろう。
日本映像ソフト協会(JVA)の調査によれば、2009年1月から9月までに売れたBDソフトは、前年より約2.5倍増えたものの、314万 8000枚にとどまった。一方、DVDは5748万3000枚で、圧倒的にDVDの需要の方が高いことがわかる。更に新作ソフトで見ると、09年1月から9月までの累計でBDが 896タイトルに対し、DVDは1万306タイトルと、なんと10倍以上の差が付いている。そして電子情報技術産業協会(JEITA)が調査したレコーダーとプーイヤーの合計出荷台数では、09年1月から9月までの累計でBDは前年比約2 倍の179万7000台。ほぼ行き渡っていると見られるDVDレコーダーとプレーヤーの合計出荷台数210万1000台を下回っている。
しかしながら、HDテレビの普及と共に、Blu-rayは確実に受け入れられていくだろう。なぜなら、DVD映像の解像度は、ハイビジョンテレビの解像度に全く追いついておらず、ハイビジョンテレビで再生するDVDの映像の画質は非常に汚く、Blu-rayのそれとは比較にならないからである。例えば、1920×1080のフルハイビジョンテレビでDVDを視聴した場合、DVDの画質はテレビの性能に追いついていないためどうしても画質の粗さが目立ってしまう。2011年に開始される地上デジタル放送に向け、ハイビジョンやフルハイビジョンのテレビが売り上げを伸ばしている。HDテレビの普及と共にBlu-rayの需要も確実に高まっていくだろう。
誕生して3年目となるBlu-rayの今後の発展と、ハイビジョンやフルハイビョンが主流になっていくであろう今後に、DVDはどのようにして生き残っていくのだろうか。