生活構造の変動と社会問題-食と食育の意味変遷について- [東京情報大学] [情報文化学科] [平成21年度卒業研究概要集] [平成21年度ゼミのリスト] [ゼミ学生一覧]
圓岡 偉男 ゼミ 平成21年度卒業論文
生活構造の変動と社会問題-食と食育の意味変遷について-
高橋 直也

普段生活しているうえで、食に関することを意識している人はいるだろうか。大半の人は意識せずに、好きなときに好きなものを食べるということをしているだろう。仮に意識していたとしても、それが正しい知識なのかはわからない人もいるだろう。

本論文では、身近な食生活という点について、食育に関する様々な文献を通して検討した。そのような中で近年では、BSEなどの病原菌に侵された有毒な食物の存在や、国内のみならず国外にもみられる食品偽造の問題等がある。これらの食品に関する問題により、安全・安心に対する考えが大きく変わったはずだが、それは一部の人々にしか見られず、すべての人がその事実を知りえたうえで、正しい知識を身につけることはきわめて難しい。その他にも、メタボリック症候群や生活習慣病といった、近年ならではの問題も発生している。

このような中で一番注目されているのが「食育」である。食生活の改善や食生活の関心を向上させることにつなげることにより、食に対する正しい知識や食に対する基本等の重要な知識を得ることができる。この「食育」は主に小学校を対象として大人までの幅広い年齢を対象として行われている。食に関する正しい知識等を小さいころから身につけさせるために、小学校を対象として「食育」は行われているが、やはり食を支える基礎知識は我々にとって極めて重要なものであってり、そのひとつとして「食育」というものを学ぶ必要があるのではないだろうか。「食育」は子供だけに限らず、現代の日本人にとって生活の質を担保するための重要な要因になっているといえよう。

この様な観点から本論分では、「食育」について生活構造の変動との関係から分析が試みられたのである。