1979年、イギリスで初の女性首相が誕生した。「鉄の女」の別称で知られるマーガレット・サッチャー氏である。雇用に関しての差別は少なくなったものの、日本ではまだ根強く残っている部分が多々ある。特に現在の大不況の中、同じ女性として男性社会の中で戦い成功を掴んだサッチャー氏に感銘を受け本テーマを題材に論じることにした。
当時、深刻な経済不況に落ち込むイギリスを回復させ、栄光の地位を掴むが一転、彼女の国民を無視した独断の政策により支持率は低迷、辞任へと追い込まれる。本論文ではサッチャー氏の政治に対する信念、政策に関してを考察する。
第一章ではサッチャー氏の人物、政治家そして首相になるまでの経緯やサッチャー氏の持つ強い信念の基盤となるきっかけ、第二章ではサッチャー政権時代のイギリスの政党やサッチャー氏が行った政策、サッチャリズムの誕生に関して、第三章ではサッチャー政権の崩壊、政権交代の様子を考察し、結論とする。