本論文では、ビール誕生から現在までを振り返り、人の歴史を考えるものである。
ビールの誕生は紀元前のメソポタミアであり、その後のエジプトなどにも広がり神聖な飲み物として栄えるが、ローマ帝国の侵略、文化の違いがあり一度は衰退するも、ゲルマン民族が新たにビールを作り始め、末裔のフランク王国のカール大帝のヨーロッパ支配によりビールは再び歴史に姿を現す。
ドイツ農家の発見によりラガービールは生まれ、現在のビール市場の半数以上を占めるビールとなる。また、イギリスでは伝統的なエールを守り続けエールの衰退と復活を遂げる。アメリカに渡ったヨーロッパの人々はビール以外にも多くの酒を生み出し、独自の酒文化を築いていくが、治安を守るために制定された禁酒法が制定される。しかし逆に治安は悪化し、酒文化は蘇るのであった。
日本に渡ってきたビールは文明開化の一躍を担い、日本全国へと広がっていく。第2次世界大戦後は飛躍的にビールの販売数が伸び、世界有数のビール消費国へとなっていった。
そして近年のビール事情、第2、第3のビールや地ビールブームについてであり、発泡酒はビールの延長線ではなく科学技術の賜物のでり、地ビールによる町おこしの全国展開について調べる。また、この際に地ビール工場へアンケートを行ったが回答が間に合わなかったためデータ量が少ないことを記しておく。