スクラッチを用いた音楽表現に関する研究 [東京情報大学] [情報文化学科] [平成21年度卒業研究概要集] [平成21年度ゼミのリスト] [ゼミ学生一覧]
小泉 宣夫 ゼミ 平成21年度卒業論文
スクラッチを用いた音楽表現に関する研究
馬上 拓也

スクラッチという行為は、レコードなどを手で擦るように前後に動かし、リズムや音色を変化させたり、反復させたりする音楽表現である。現在では、DJが多用する技法として認知されている。しかし、音楽の記録媒体がアナログからデジタルへ移行するのに伴い、スクラッチも最近ではデジタル機器で表現できるようになってきている。そもそも、スクラッチとはレコードというアナログ媒体のために生まれた行為であるので、デジタル化する場合は、それを模擬するようなインターフェイスが必要になる。従って、人間の感覚と馴染むためには信号遅延などいくつか解決すべき問題がある。しかし、デジタル機器は新たな音楽表現を創出できる無限の可能性があるともいえる。本研究ではアナログ機器、デジタル機器のそれぞれの特徴を明らかにした上で、今後の音楽表現への可能性を展望している。