ここ十数年のアニメやマンガが社会に及ぼす影響は大きくなってきている。ニュースや新聞で取り上げられる事件の背景に、アニメやマンガの残虐的描写が強く影響しているなどの話を聞く人も少なく無いはずだ。しかし、本研究ではそういった事件的背景でなく、アニメが社会経済に及ぼす影響・人の生活への変化を与えるなど、プラス的要素を与える社会的影響に注目して研究していこうと考える。「エヴァンゲリヲン」というアニメをがある。これは1995年に放映された日本産アニメであるが、現在でも数多くのファンがおり、グッズやパチンコスロットなどのアミューズメント、最近では新しく劇場版も上映された。このように人気あるアニメが色々なジャンルに進出すると、視聴者やファンはそれに興味を持ち、劇場で映画を鑑賞したりパチンコ店に足を運びパチンコ遊戯をした。結果として人気アニメを看板にその業界に少なからず経済効果が得られる。また、アニメの力により地方にも大きな影響をもたらした。
アニメ「らきすた」の放送によって埼玉県の鷲宮町は活気を取り戻し、鷲宮にある鷲宮神社では参拝者数が放送前の5倍まで増えた。
他にも、アニメやマンガの影響により趣味やスポーツなどのブームに大きな影響があるのではないかと考える。「キャプテン翼」で起きたサッカーブーム、「スラムダンク」で起きたバスケブームなどが過去にある。
アニメにより他の業界がどのような経済影響を受けたのか、地方にどのような社会的影響が生まれたのか、そして私たちの生活においてアニメやマンガというサブカルチャーがどの程度まで浸透・影響しているのか。
本論ではこのようにアニメというサブカルチャー的文化が与える力がどの程度のもなのかを研究していく。