プロパガンダとメディア利用と歴史 [東京情報大学] [情報文化学科] [平成21年度卒業研究概要集] [平成21年度ゼミのリスト] [ゼミ学生一覧]
中島 淳 ゼミ 平成21年度卒業論文
プロパガンダとメディア利用と歴史
荻原 義貴

本レポートは、プロパガンダが、いかなるメディア媒体を用いて流布されてきたのかを、その時代の背景とともに、研究、考察したものである。

プロパガンダ(propaganda)とは特定の思想や、あるいは行動に、それを見たものを誘導する宣伝活動の事であり、人間が文化や歴史を築く上で、必ず伴ってきた行動であるといっても過言ではない。

(或いは、伴ってこなかったグループは早々に、淘汰されたのかもしれない)

その意味で、初出がキリスト教のカトリック教派が用いた布教聖省(Congregatio de Propaganda Fide)であり、その語源がラテン語の繁殖させる(propagare)に由来する事は、いかにプロパガンダが、人間の繁栄に根付き、関連する行動であったかを示唆するように、思える。

また、メディアとは、今日、様々な意味を持って使われるようになったが、本レポートで用いるメディアとは、本来の意味である、人が情報を伝達するに当たって、それを仲介する物(有体に言うのなら、言語やジェスチャーといった、瞬間的な物から、今日、私たちが常用している、インターネットやメール、また、その以前にメディアの主流であった本やチラシ等々といった、情報媒体)を指す事にする。

先刻言ったとおり、今日では、様々な意味を持つ単語であるため、別の意味を持って用いる場合では、括弧書きでその意味を明記し、また、よく言われる『報道』をさす場合には、マスメディアと表記する事としたい。