VirtualReality技術視覚から広がる臨場感と現実感VRの可能性 [東京情報大学] [情報文化学科] [平成21年度卒業研究概要集] [平成21年度ゼミのリスト] [ゼミ学生一覧]
小宮山 隆 ゼミ 平成21年度卒業論文
VirtualReality技術視覚から広がる臨場感と現実感VRの可能性
川村 佳弘

VRとは、実体そのものではないが、本質的あるいは効果として実態であるものを意味する。したがって、物理的には存在しないが、人にとっては存在するという、今までにはなかった全く新しいタイプの人工物や人工環境が、この技術によりもたらされたといえる。VRとは何かしらのネットワークやインターフェースなどを通じて5感に刺激を与えるというものである。実際に存在していないものを、何かしらのインターフェースを介して5感に与えられた刺激によって、私たちにVRの中で現実と同じ臨場感を感じていると考えられる。

現在VR技術は様々な所で利用しているが、良い面、悪い面がともに存在している。臨場感・現実感がなければVR技術、人工現実感システムは成り立たないが、人工現実感のシステム内にリアルを求めすぎたことにより、現実と人工現実の区別がつかなくなってしまう程、VRの技術は進化してきている。

私たちは視覚からの情報を最も重要視している。ヘッドマウントディスプレイなどを通して人工現実空間内を歩いた際、私たちは『人工現実空間内を歩いている』という情報を視覚から得ることが出来る。しかし、実際には現実空間では私たちはその場から動いてすらいないのである。これは私たちが見ている人工現実空間に臨場感を得ているからである。

VR技術を使ったシミュレーション訓練などもあるが、フライトシミュレーターや降下訓練シミュレーターなど、基本的には視角からの情報を利用している事が多い。

これらの事をふまえて、視覚にうったえるVR技術がどのような可能性を秘めているのか、またどのように発展していくかを考察した。