東京情報大学女子サッカー部紹介番組の制作 [東京情報大学] [情報文化学科] [平成21年度卒業研究概要集] [平成21年度ゼミのリスト] [ゼミ学生一覧]
伊藤 敏朗 ゼミ 平成21年度卒業論文
東京情報大学女子サッカー部紹介番組の制作
後藤 里紗

この作品は、東京情報大学女子サッカー部から依頼を受けて、同部の活動を紹介するとともに、新入部員の募集を呼びかける映像番組を制作したものである。

東京情報大学女子サッカー部は2007年に創部された本学の強化指定部であり、関東大学女子サッカーリーグ3部に所属している。しかし現在(2009年秋)、その部員数は1年生から4年生まで7人しかおらず、チームとしての最低限の必要数(11人)にも足りていない。試合の際は一般の女子学生を臨時メンバーに加えてかろうじて出場しているものの、中心選手たちは各人の実力を発揮できずにいることが、大きな悩みである。

そこでこの番組では、まず女子サッカー部の創部の経緯や、大学の強化指定部であることなどを、同部の試合風景に重ねて説明。練習風景の紹介に続いて、キャプテンの山辺風香さんにインタビューし、彼女から部員募集について呼びかけてもらう。ここで、「初心者講座」のコーナーとして、サッカーについてよく知らない視聴者にもわかりやすく基本的な技(プレー)について紹介する。次に部員たちが、ふだんの練習や試合では見せることのない女子大生らしい笑顔があふれる映像を見せる。最後に、武蔵丘短期大学で行われた第23回関東大学女子サッカーリーグ開会式と試合初日に密着し、試合の前後や休憩中などの様子を写しながら、この日の試合や同部の現状についての解説、そして新入部員募集の呼びかけなどをおこなって番組をまとめる。

この作品で描きたかったことは、同部の部員たちが女子サッカーの楽しさに目覚め、リーグの上位をめざして懸命に練習に励んでいる姿である。実力はあるのに部員数が少ないために成果を出すことができず、悔しい思いをしている部員達。だから、より多くの仲間が欲しいという彼女たちの切実なおもいを視聴者に伝えたいと思った。

番組構成上の工夫は、新入部員募集のための番組であり、初心者でも大歓迎ということを伝えるために、番組の途中で「初心者講座」を入れたところである。

反省点としては、部員どうしが話し合ったり、打ちとけあっている場面などがうまく捉えられず、試合と練習との雰囲気の違いをうまく伝えることができなかったことで、取材にはいる前に大体のシナリオを考えてから映像の素材を集めるべきだった。女子サッカーの魅力を、試合の映像をふんだんに見せることで伝えたいと考えて編集したが、視聴者の感想にはプレー中の映像が長すぎるというものがあった。また、ピッチの外での部員たちの女子大生としての姿にもっと密着してほしかったという意見もあったが、試合会場への移動に同行取材して、楽しい食事風景や語らいの場面を撮影できたことで、彼女たちの明るさと元気、仲の良さなどは十分に表現できたと思っている。そのほかの感想としては、「女子サッカーというものを初めてみて新鮮に感じた」「彼女たちの頑張っている姿に感動した」というものが多かった。                

この番組を制作したことで、真剣なまなざしで明確な目標に立ち向かう、情熱あふれる女子サッカー部員たちの一面を知ることができた。毎日の練習に励み、そしてチームのためにメンバーが一丸となって取り組んでいる様子はとても感動的であった。そのイキイキと頑張っている部員たちの姿を見て、視聴者の中から女子サッカー部に興味を持ち、入部したいと思う人が増えてくれれば幸いである。