フライングディスクにおけるストレート・スローの動作分析 [東京情報大学] [情報文化学科] [平成21年度卒業研究概要集] [平成21年度ゼミのリスト] [ゼミ学生一覧]
石井 政弘 ゼミ 平成21年度卒業論文
フライングディスクにおけるストレート・スローの動作分析
田中 涼三郎
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本研究は、フライングディスクの投法の中で基本とされるバックハンド・スローでのストレート・スローについて必要なフォームが何であるか、成功例と失敗例を比較し、3次元分析でその特徴を調べたものである。

被験者は本大学の学生で、フリスビー歴は無い。被験者には縦2.0m、横2.0m、高さ2.0mの正方形の空間を想定したエリア内で10m離れた相手に向けディスクを5回投げさせた。その中から成功例と失敗例を分析に採用した。分析項目は1.右肘角度の変化2.右手首角度の変化3.左右への重心変化4.両膝角度の変化の4項目である。

右肘角度では、最大屈曲時は大きな違いはみられなかった。しかし、最大伸展時は成功例が約136度であり、失敗例は約147度で約11度の差がみられた。このことから成功例は失敗例に比べ肘の伸展が少ないと考えられる。

リリース時においての右手首角度は、最大屈曲時が成功例では約133度、失敗例では約126度であり、約7度の差であったが、リリース直前の角度は成功例が約152度、失敗例が約169度で約17度の差がでた。このことから成功例はリリースの瞬間に急激に伸展していたと考えられる。

左右への重心移動はフォワードスイング開始からリリース後までで成功例は約29cm、失敗例では約33cmの重心移動がみられた。両者との差は約4cmと特に大きな差ではないと考えられる。

両膝角度において、右膝平均角度は成功例で約136度、失敗例で約147度と約11度の差がでた。また、失敗例に大幅な屈伸動作がみられた。左膝平均角度は成功例が約142度であり、失敗例は約145度と大きな差はでなかった。しかし、失敗例はリリース直後に大幅な屈曲がみられた。

本研究では、成功例は文献に近い動作をしていたと考えられる。今後は被験者数を増やし詳しく分析する必要があると考えられる。