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乾 照夫 ゼミ 平成21年度卒業論文
インターネット革命における日本の音楽産業の変化
石井 祥規

音楽産業という分野は驚くべき早さで変化を続けている。インターネットはその変化に強く影響を与えてきた。その例として、数年前まではカセットテープやMD等の記憶メディアが主流であったのに対し、現在の音楽プレーヤーはデジタル・オーディオ・プレーヤーと呼ばれ、Appleのi-podやソニーのウォークマンNWシリーズ、東芝のgigabeatなどの商品が有名で、わざわざ本体に記憶メディアの入れ替えをしないでも、コンパクトに、大容量の音楽をどこにでも持ち運べ楽しめるようになった。

また音楽の購入面に関しての変化は、直接レコード販売店に足を運ばなくても、インターネットでの音楽配信サービスにより音楽CDというパッケージとしてではなく、データとして音楽を購入できるようになったことである。これはインターネットが持つ特性が引き起こした変化であり、音楽産業に「ノンパッケージによる商品の流通」という、今までの音楽産業では考えられなかった形を生み出した。この変化は「音楽流通の革命」とも呼ばれるほどの大きな変化であった。

この音楽産業とは以前に予想できなかったことが、わずか数年で実現してしまうようなきわめて特殊な分野である。私はそのような特殊性に興味を持ち、今回の卒業論文のテーマとして取り上げた。「音楽」と「インターネット」は、もはや私たちの生活に欠かすことのできない存在である。そんな身近な存在の2つの要因がどのように結びついて、私たちの生活の中の音楽の何を変えたのか、またそれらを踏まえた上でこれからの音楽産業はどうなるのかを考察していく。