この研究は、三瓶教授から「英語の講義で自前のe-Learningシステムを導入したい」との依頼を受けて横澤ゼミがシステム部分の構築を担当するものであり、昨年度の卒業研究「C/Sシステムを用いた英語e-Learningシステムの開発」の引継ぎである。このシステムは、英語の講義で使用することを前提に、ネットワークで接続された複数のコンピュータにおいて教師と複数の生徒による英語e-Learningを行える環境を構成することを最終目標としている。また、英語の講義でe-Learningを導入する際には自前の教育コンテンツを使用することを前提とし、講師側が適宜機能を追加してシステムを発展させていける用に作られている。システムの形態は学内LANに接続していればどこからでもアクセスできるという、Webシステムである。
今年度の研究でe-Learningシステムに追加したい新機能は、「昨年度のe-Learningシステムに動画・音声機能を加え、教師の発音や唇の動きを生徒がPCを通じて学習できること」というものである。この機能による学習のねらいは、実際に音声を聴くことで正しい発音を学び記憶させるという点と、唇の動きを視認することで発音方法を学ぶという点がある。
昨年度に作成されたシステムでは、学生はネットワークに接続しWebアプリケーションとしてシステムを使用して学習を行う形態であった。今年度では、そのWebアプリケーションの中に、映像・音声を組み込んだシステムを増築する。具体的には、教師がUSBカメラとマイクを用いて自らの映像を撮影し、リアルタイムで学生達が画面上で確認できるというものを理想とする。開発は、Widows Media サービス 9 シリーズのストリーミングメディアサーバを使用し、リアルタイムストリーミング配信を行うシステム環境を増築して実験を行った。