近年、インターネットの普及が急速に進み、著作権の整備が追いついていない。歴史は繰り返すという。過去にメディアにおける巨大な技術変化や世代交代はどのように行われてきたのだろうか。本論は著作権の歴史を、新技術を生み出すもの・使うもの・異議を唱えるものの3つの視点からみていく。
色々なサイトが存在する中でも、特に著作権やメディア全体に大きな影響を与えたナップスターとユーチューブの2つに、IT革新のダイナミズムや最新事情・従来の著作権の限界などが凝縮されていると考える。両者は、今や単なる娯楽の域を超越し、IT革新の日常的な道具と化している。しかし、両者とも著作権という大きな壁に必ず衝突する。それらの一体何が問題なのかを、本論では法律やシステムなどの観点から考察する。また、この2つを著作権やIT業界の複雑な諸現象を読み解く鍵のような存在として本論を進めていく。