私は私生活で絵を描いている人間である。高校生ぐらいから風景画や人物画、静物画などを自己流ではあるが描いてきた。しかし抽象画というものについてはかなりあいまいな認識があるだけであった。抽象的な絵とは何か対象を決めずに色を塗り本人が抽象的であるといえばそうなってしまうがそれだけでは何か抜け落ちている理論と言わざるを得ない。また抽象絵画というだけで世間ではよくわからないものと思われがちである。それら抽象画がどういう理由で生まれたのかを探り、理解を深めたいという理由で始めた卒業論文である。
まずは第一章で画家の目線がどのように移り変わっていたのかについてを論じる。第二章では抽象絵画の生みの親であるカンディンスキーについて。第三章では抽象絵画に関連のある技法として絵画のレアリザシオンの問題、モチーフの問題等について論じる。第四章では抽象化について分かったことについてのまとめを行っている。