近年のめざましい顔画像処理技術の発展により、現実的な顔を用いた顔表情の研究にも、厳密なポリゴン変形法も適用することが可能になってきた。本研究では、その第一歩として、異なる顔面表情とそれぞれ強度に対する人間の感覚量の関係を調べるための五つの顔面表情実験を試した。実験1では『笑い』と『怒り』などの表情を取り上げ、五つの異なる表情をポリゴン変形法で測定した。実験2では、各表情について同様の測定を行い、五つ強度測定を導入し、表情強度と感覚量の関係には、個々の表情の測定に起因する五つのタイプが存在することを明らかにした。それまでの実験結果はコンピュータで人間らしく顔を変化することが成功していることを検証した。