インパルス応答を用いた品種別によるヘッドフォンの周波数特性の測定 [東京情報大学] [情報文化学科] [平成20年度卒業研究概要集] [平成20年度ゼミのリスト] [ゼミ学生一覧]
小泉 宣夫 ゼミ 平成20年度卒業論文
インパルス応答を用いた品種別によるヘッドフォンの周波数特性の測定
中井 圭佑

今、ヘッドフォンは様々な価格帯ある。そこで、購入する際の選択基準のひとつとして、ヘッドフォンの再生周波数特性を分析した。

 ヘッドフォンなどの音響装置の周波数特性を調べる際に、雑音や、1/3オクターブを用いた方法などあるが、今回ヘッドフォンを調べるのには、これらの方法では十分な精度が得られない。

 そこで、今回の研究ではヘッドフォンの周波数特性を調べ方法として、インパルス応答を利用する。

 ヘッドフォンを通して再生し、その音を、ダミーヘッドを通して録音し、そのインパルス応答を求める。そして、それをフーリエ変換することによって、ヘッドフォンの周波数特性を求める。この方法で、6つのパターンで実験を行い、得られたデータを比較する。6つのパターンは、品種別でわけたヘッドフォンである。

 今回の実験から安価なものと高価なものとで周波数特性の違いがあることがわかった。しかし、高価なもののほうが音楽を聴く際に最適とはいえず、中価格帯のものは低域を強調したり、高域に特徴があったりと、音楽を聴くときに低域を重視して聞きたいなど、その人の好みで選ぶのがよいと思う。高価格帯については、低域に特徴があったり、高域に特徴があったりということはないが、全体的にフラットに出ていて、低域から高域までカバーしている。低価格帯については、低域、高域が中価格帯以上のものに対して出ていなかった。とりあえず音楽が聴ければいいなら低価格帯のものでもよいが、それなりに音質にこだわりたいのであれば、低価格帯はさけるべきである。