近年の国際化が進展し、外国語によるコミュニケーションの機会が珍しくなくなるなかで我々も中学・高校・大学と「世界標準語」に最も近い言語とされる英語という外国語を勉強してきた。しかし、日本人の多くは英語を上手く発音することが出来ていないと言われている。そこで、本研究では日本語の特徴と英語の特徴の違いを理解した。そして、ネイティブの人々が発音する英単語と日本人が発音する英単語をスペクトル分析ソフトウェアを使い分析した。この結果から、日本人が英語の発音を学ぶ上での問題点を検討した。

具体的には、ネイティブの英語の中でも日本人にとっては違いが分かりにくい『right』と『light』のスペクトル的特徴を分析しこれに基づき日本人の発音にどのような問題があるのかを自らの音声を用いて調べた。

その結果、自声では『r』と『l』とのスペクトル的区別は明確に分かりにくかった。スペクトル的特徴を評価の対象として訓練をつめば発音の上達に有益な効果が得られるのではないかと考えられる。