音声圧縮技術の現状と動向に関する研究 [東京情報大学] [情報文化学科] [平成20年度卒業研究概要集] [平成20年度ゼミのリスト] [ゼミ学生一覧]
小泉 宣夫 ゼミ 平成20年度卒業論文
音声圧縮技術の現状と動向に関する研究
飯田 まりこ

ネットワークや携帯音楽プレーヤーを通じて音楽を聞く事が多くなった今日、音声圧縮技術も日々進化している。これまでは、長らくマスキング特性を利用した圧縮方法が利用されてきたがこの方式は一部のデータを削る方式である非可逆圧縮(ロッシー符号化)である。これに対し、最近ではファイルを元のオリジナルデータへと復元可能な可逆圧縮(ロスレス符号化)が注目を浴びている。

ロスレス圧縮は圧縮率があまり高くは無い欠点はあるが、音質を重視するならばブロードバンド化・メモリの低価格化が進む現状では、これらの方式は非常に有用である。

本研究では、音声符号化の各種方式の原理を調べ、最近の動向を分析した。その結果、将来的には音質を重視したロスレス符号化の利用が進むことが予測され、現在各社が競って方式を提案している状況が明らかとなった。

しかし、圧縮率がそれ程高くない状況では使うメリットが少なく圧縮率の向上や著作権保護にかけた仕組みへの対応が今後の課題でもあり、また普及への鍵になると思われる。